仕事を辞めたことがあるという話
雪が降る、とちょっとした騒ぎになっていたにも関わらず、ほとんど雨状態の本日。
先週降ったときに比べたら気温もそれほど低くなく、防寒ばっちりで出勤した自分にとっては電車の中では少し汗をかくくらいだった。
本日も自分は会社に通勤している。
今の職場には転職活動後、入社した。
居心地はすこぶるいい。
女性ばかりの職場だけれども陰湿な空気もなく、からっとした性格の女性ばかりで、少し湿っぽい性格の自分にはとても気持ちがいい。
きちんと話せる女性だらけの職場は、自分が知っている限りここしかない。
ずっとここに居たいが、そういうわけにはいかないことはわかっている。
けれども、このままがいいという気持ちは捨てきれない。
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新卒で入った会社のことを思い出していた。
中小企業のその会社は、面接のときも内定後の研修のときもアットホームな雰囲気を醸し出していた。
当時の自分もそんな雰囲気が魅力的だと思った。
入社後、その妙にアットホームな雰囲気に息苦しさを感じるようになっていった。
それは田舎の人間関係に似ている。
知らないところで噂が広まり、最終的には本当のような嘘が混じったものを自分が知らないような人にまで知られている。
アットホームの皮をかぶった脅威がそこに見え隠れしていた。
笑顔の裏の顔が怖かった。
誰かに愚痴を言えば、2倍、3倍になって本人に伝わり、少しでも誰かを魅力的だとぼやけば、「〇〇さんが付き合いたいらしいよ~。付き合っちゃえばw」といつの間にかその人と2人きりにされたりする。
社内恋愛が公になると、よからぬ妄想のネタにされていたりする人もいた。
とにかく社内の他人のことをあ~でもないこ~でもないという話ばかり聞こえた。
そのうち酸素が薄くなる感じが強くなって息苦しく感じることが多くなってきていた。
元々、休憩時間は一人でまったり食べるのが好きだし、終業後は仕事のことはすっぱり忘れてしまう性質だったからか、休憩時間や終業後に仕事場の話をされること自体が面倒臭かった。
ほうっておいてほしくなった。
けれども、辞めるきっかけがなかなか掴めずにいた。
学歴もそこそこの落ちこぼれなのにも関わらず、それに見合わない職場に入れたことが大きなネックだった。
満を持して親に少しだけ愚痴を言ったときは、
「あんたみたいな学歴で入れるようなところじゃない。」
「今は就職難なのにそんなわがままを言っていてはどこでも務まらない。」
そう言われ、
(なんて自分はわがままなんだ。)
(なんて贅沢を言っているんだろう。)
と本気で悩んだ。
そんなこともあったが、自分は結局頑張りきれず辞めた。
今は、どうせ大きい会社でも倒産することだってあるし、終身雇用制なんて崩壊してるんだから、きっぱり辞めて次を探したらいいんだ!と思う。
年齢を重ねるにつれ、職種を変えることは難しくなるとは思うけれど、20代そこそこだったら、もう少し別のところで努力してもバチは当たらないでしょうよ。
年齢にかかわらず、逃げるために辞めるのではなく、別なところに方向転換して頑張ろうとすることはやっていいと思う。
そんな自分は今の職場で頑張っているか?と聞かれると、必死で毎日頑張っているとは言えない。
偉そうに言えない。
ま、明日もできることをやりますか。